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宮城県仙台市の工務店 栗駒建業

茶室建築

茶室『和楽亭』間取り図

茶室施工記録

完成写真

和楽亭茶会 2001.10.25 
 

『茶室を建築してみよう』と思ったきっかけ。

茶の湯をたしなまれる方にとって自分だけの茶室を持つというのは、一つの夢でもあるようです。しかし、『茶室建築=高い』というイメージが定着しているせいか、茶室を持つのは高嶺の花とあきらめている方が多いと聞きます。茶の湯を生涯楽しみたい方が、普通に自分の茶室を持てる。そういう茶室を建築できないものだろうか?と考えはじめたのが、茶室・和楽亭を建築するきっかけでした。

そもそも茶室の建築費は高いのか?

様々な建築雑誌で紹介されている有名な茶室の多くは、高級な材料ばかりを使用しているわけではないようです。柱材や框も細い材料を使用していますし、茶室によく使われている竹も建築資材としては値のはるものではありません。出来る所は自分達で手をかければ、建築費を最小限におさえた茶室が実現するかも知れないと考えました。ただし、建築費を最小限に抑えるとはいっても、茶室風の建物では意味がないので、表千家の先生のご指導の下、間取りや寸法、資材選びまで、茶室建築の決まり事を守りながら建築しました。
※和楽亭の建築費は、当時(2001年)の価格で800万円弱でした。資材価格の変動等により、建築費は前後しますのでご了承の上、参考にして下さい。

茶室建築の現場を建築技術伝承の場とする。

工場で生産された建材を多用する現在の住宅建築では、職人たちが代々受け継いできた技術を活かせる『見せ場』 がだいぶ減りました。茶室建築のように、ひとつひとつ職人の手を掛けて造られる建物は、若い職人たちへの技術伝承の場としても必要だと考えました。 大工職人は木を組み、茶室の見せ場ともなる床の間に造作をほどこします。外壁材やクロスの普及により、住宅建築では出番の少なくなった、左官職人も、茶室の壁を塗るためにはかかせない技術をもっています。また、サッシを使わない茶室建築では、建具職人の腕も重要な役割をはたします。昔ながらの伝統技術を確認する意味でも茶室建築を手がけたことは良かったと思っています。